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形態は機能に準じる。

その美しさは

機能を極限まで表す事により生まれました。

Audio Speaker。

一言でスピーカーと言っても、その形状や方式は様々。

スピーカーの能力に応じて、様々なキャビネットが設計されています。

一般的に低音(低周波数)はスピーカーの口径に依存し、
小型スピーカーで低音再生は難しいとされています。

そこで、小/中型のスピーカーでは不足した低域を補う為に、
位相反転(バス・レフレックス)等の設計を施すのが一般的です。

昨今のアンプを内蔵した小型スピーカーでは、
デジタルアンプを使い低域の増幅を自由に変更した商品が
多くを占めています。

アンプを内蔵しない小型スピーカーではパッシブイコライザーを用いて、
フルレンジと云えどもその特性を変化させて電気的な増幅を図った製品も
数多くあります。

私達が目指したのは、デジタル、アナログを問わず
電気的な補正の無い透明感のあるストレートスピーカーです。

ピュアオーディオの繊細な響きをデスクトップでお楽しみ頂けます。


スピーカーを、原動力の源である「モーター」と云う観点で設計。

Mechanical Design (機械設計)の思想でスピーカーを再構築しました。

電子機械の抵抗を極限まで低減させ、その能力を余す事なく引き出す為に強固な剛性に注目。 

そして音響工学に忠実で優れた機械的な処方と、物理的な手法によって
小型ユニットに不足がちな低域をナチュラルに増強させる設計になっています。

アルミニウム素材は航空機部品や自動車ホイール等に使われるA5052材を採用。

そして無垢の素材から切削加工にて強固なキャビネットを形成しています。

金属切削による構造体は昨今はユニボディーと言われ
高級電子機器のハウジングとして代表的な手法になっています。

本来は手の平サイズの高級小型電子機器の手法ですが、Piccoloでは大胆にも、
スピーカーキャビネットそのものをユニボディーで形成しています。

「GHIBLI 2」のユニボディー製造にはコンピューター制御による
最新加工機が使用されています。
2.8Lの体積のあるA5052材は無垢ブロックの状態ではおよそ7200g
有りますが、切削加工による仕上がり重量は約2300gになります。

製品の為、体積の2/3以上はに文字通り削り取られる事になるのです。

アルミブロックの切削加工に要する時間は一本でも数時間。

加工後の表面処理(陽酸化被膜処理)を含めると、
本体だけで10時間以上の加工時間が費やされます。

一般的な量産品とは大きく異なる工程と時間が費やされ、
熟練されたエンジニアによって、一台一台丁寧に製造されています。


「GHIBLI 2」は
航空機やレーシングカーの部品と同じ手法で作られた、

いわばマシーンであると私達は考えています。


デザインに対する想い。

ニアフィールドスピーカーに求められる面積の小さな音源。
近距離のスピーカーから放出される直接音は
スピーカーユニットが持つ能力を余す事なく引き出す事が大切です。

GHIBLI 2は2インチのドライバーの持つ利点を最大限引き出す為に、
筐体の幅は68mmという最少寸法で設計されています。
高さと奥行きは黄金分割比になっていますが、これは横幅に対し、
ドライバーの気室容積を確保した結果、必然として生まれた数値です。

容積から割り当てられたロードホーンは、
限られた容積の中でスムースで長いホーンを形成する為、
可能な限り屈曲しない経路で設計されています。

最新の3D-CADシステムを駆使した優れた工学的設計手法により、
経路は背面から側面、また両側面を貫通する立体的な構造で構築
されています。(特許出願済)

一般的なバックロードホーンでは多用される180度屈折ですが、
この「GHIBLI 2」では僅か2か所に留まっています。
ホーンを構成する殆どの角度は90度以上屈折する事なく、
スムースな音道を確保しています。

この効率的手法により、2.8Lの容積から1060mmというホーン長を
確保する事が可能になりました。

音響工学に基づいた緻密な計算と設計により生まれた造形は
GHIBLI 2の特徴でもあり、合わせ持つこの彫刻的な美しさは、
自然美と同じく、工学的な機械美であると私達は考えています。

私達のスピーカーは過度な補正をアンプで行うのではなく、
高品位なユニットによるピュアな音楽再生にフォーカスしています。


ヘッドフォンでは得る事の出来ない、音楽の空間。 
空気を震わす音場を感じる事が出来るでしょう。

スピーカーユニットに対する負荷の少ないバックロード・ホーンの特徴は
小音量から、部屋一杯に広がる大音量まで、バランスを失う事なく
十分にドライブする特性にあります。

まずは書斎の卓上で、ベットサイドで。
あなたのそばに置いて聞いてみてください。

ささやく様なボーカルも、小夜曲も。
小音量でもバランス良く、そして艶やかな音質をお楽しみ頂けると思います。